この記事では、『るろうに剣心 最終章 The Beginning』について、キャスト・スタッフの方々の想いをインタビュー記事を参考に深堀しています。
『るろうに剣心 最終章 The Beginning』のことをもっと知りたいという方がいましたらぜひチェックしてみてください。
ネタバレが含まれているのでまだご覧になっていない方はお気を付けください。
- 個人的視点・感想が記載されていますことをご了承ください。
『るろうに剣心 最終章 The Beginning』作品情報
公開日 | 2021年6月4日 |
監督 | 大友啓史(おおともけいし) |
アクション監督 | 谷垣健司(たにがきけんじ) |
エグゼクティブプロデューサー | 小岩井宏悦(こいわいひろよし) |
プロデューサー | 福島聡司(ふくしまさとし) |
制作会社 | ワーナー・ブラザース映画 |
原作 | 和月伸宏 『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-』 |
脚本 | 大友啓史 |
役名 | |
緋村剣心 | 佐藤健 |
雪代巴 | 有村架純 |
桂小五郎 | 高橋一生 |
沖田総司 | 村上虹郎 |
高杉晋作 | 安藤政信 |
辰巳 | 北村一輝 |
斎藤一 | 江口洋介 |
流浪人になる前の物語なのでこれまでの作品とキャストが大きく異なっています。
約10年前の2012年『るろうに剣心』から始まり、2014年に『るろうに剣心 京都大火編』、『るろうに剣心 伝説の最期編』が公開されました。そして、2021年に『るろうに剣心 最終章 The Final』と『るろうに剣心 最終章 The Beginning』が2部作で公開されました。
今回は、るろうに剣心の監督大友啓史さんと雪代巴(ゆきしろ ともえ)を演じた有村架純さんのインタビュー記事を中心に紹介していきます。
大友啓史監督
監督は大友啓史さんです。
1990年にNHKへ入局し、ドキュメンタリーやローカル番組などを担当後、ハリウッドで映像に関する技術を学びます。帰国後は、ドラマ『ちゅらさん』、『ハゲタカ』、『龍馬伝』などを製作し、映画版の『ハゲタカ』で映画監督デビューをされました。
その後はNHKを退局し、独立後初めての監督作品が『るろうに剣心』です。大友啓史監督は、るろうに剣心シリーズすべてで監督を務めています。
- 『プラチナデータ』
- 『秘密 THE TOP SECRET』
- 『ミュージアム』
- 『3月のライオン 前編/後編』
- 『億男』
- 『影裏』
2人のシーンの演出について
映画前半では、人を斬るシーンも多く「死」がすぐ近くにある生活が描かれていました。ですが、中盤、「死」から少し離れた2人だけの静かな生活がはじまります。監督がこの部分に関してお話ししていたのでご紹介します。
2人のシーンに関しては、過剰な演出はできるだけ避けて、シンプルに2人が生活を共にするたことで生まれる感情がナチュラルに浮きあがってくるような、そんな演出を心がけて撮影に挑みました
引用元:映画『るろうに剣心 最終章 The Beginning』大友啓史監督が絶対に『最終章」を描かなればいけなかった理由とは?|animate Times
私は特に、
剣心「すまない」
巴 「沢山とれましたね」
という掛け合いが印象的でした。愛想のなかった2人がお互いを思った言葉を優しい声で伝えています。
「すまない」と声をかけられた後の巴の反応を見て私は心を動かされました。何気ない場面から、何かを感じたのはこのような演出があったからなのかもしれません。
有村架純さんの役作り
美しく、儚く、寂しげな雰囲気の漂う巴をどのように演じられたのか有村さんのインタビュー記事をご紹介します。
「内側」に関する部分と「外側」に関することそれぞれについてお話しされています。
内側
巴は、言葉数も少なく、感情を表に出す場面は多くありませんでしたが、ずっと心の奥に「悲しみ」が感じられました。どのように役を考えられたのかこのようにお話ししています。
物語として描かれる以前はどういう生き方をしてきたのかを想像しながら、許嫁の清里に対する思い、剣心に対する思い、そして弟である縁に対する思いを考えました。
引用元: 有村架純が語る「るろうに剣心 最終章 The Beginning」佐藤健から受け取った思い、あまりにも神秘的なヒロイン|映画ナタリー
映画では、清里との生活は描かれていませんが、巴にとっては清里への思いが原動力となっています。どのような生活の中で清里と出会い、2人にはどのような思い出があるのか。有村さんが、具体的に何を想像して演じていたのか気になりますね。
外側
外見に関しての役作りは、2つのキーワードに注目してみます。
- 体重減量
- 目の表現
監督から『頬がこけてほしい』との要望があり主演の佐藤健さんと同じく食事制限をされました。お2人とも精神的にも苦しい役だったと思うのですが、このように肉体的な制限もさていたんです。
一緒に食事制限をしていたからこそ生まれた演技ではない2人だけの空気感があったかもしれませんね。
続いては「目の表現」に関して。
“目は口程に物を言う”といいますが、巴は特に口数が少ないので目から想いを読み取ろうとします。なので、巴にとって「目」はとても重要なパーツになってきそうです。この点に関して、有村さんがこのようなお話をされています。
シーンや心情に合わせて、コンタクトの色味を細かく変えているんです。もともと私はドライアイでまばたきが多い方なんですが、巴がたくさんまばたきをしていたら、映画を見ている方の感情も途切れてしまう気がしたので、視線を動かす時も、極力まばたきをしないように心がけました
引用元:有村架純:「目で心情を表現」して得たもの 「柔軟性が出てきた」女優としての変化|毎日きれい
カラーコンタクトをしていることに気が付いた方はいるかもしれませんが、「色味が変わっていた」ということまでは、なかなか気が付かないですね。
また、視線を動かすときは自然にまばたきをしてしまいます。巴の目に惹かれた理由やミステリアスな雰囲気はこのような細部に至るまでの工夫があったからなのだと感じました。
『The Final』の後に『The Beginning』な理由
気になったのが公開順です。
普通なら、巴がどんな人物だったのかを『The Beginning』で伝えてから『The Final』が公開されるような気がします。なぜこの順番になったのか監督はこのようにお話ししています。
シリーズも5年ぶりですから、僕だったら、前作のテイストを感じる『The Final』から観たいかなと。観客も僕と同じことを感じるのではないかと思ったんですね
引用元:『るろ剣』大友啓史が語る“あのサプライズ”!Final、Beginningの順番の理由は?|シネマトゥデイ
人斬りとして生きていた頃の剣心が描かれている『The Beginning』は過去作の剣心のイメージとは違っています。
この順番なら今までの作品を観てきた人は、これまでの剣心を思い出すことができますね。また、初めて「るろうに剣心」を観た人は逆刃刀を持つ現在の剣心を知ってから”不殺の誓い”の理由を『The Beginning』で知ることができます。
これから観るという方にも『The Final』→『The Beginning』の順番で観ることをおすすめしたいです。
最後に…
『るろうに剣心 最終章 The Beginning』について気になることをまとめてみました。
キャストの方、スタッフの方の熱い思いがあったからこそ素敵な作品を視聴できたのだと感じます。
赤い血、真っ白な雪、巴、映像も美しかったですね。
最後までご覧いただきありがとうございました。
- 本ページの情報は2022年2月時点のものです。内容が変更されている場合もありますので最新の情報・配信状況などはそれぞれの公式サイトにてご確認ください。